ニッポン・スヰングタイム

著作やCD制作、イベントの活動を告知します。戦前・戦中ジャズをメインとして、日本の洋楽史について綴ります。

座右盤

ロゼとサラサーテ

座右に置いてあるものから、二つのヴァイオリンのレコードを取り上げたい。 ひとつは、マーラー時代から1938年までウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を絶対的にリードし続けたコンサートマスター、アーノルト・ロゼ Arnold Rosé(1863-1946)のG&T盤である。…

アンリ・マルトー

更新がはかばかしくないが、お許しあれ。 アンリ・マルトー Henri Marteau(1874-1934)は小生のもっとも好きなヴァイオリニストの一人である。 近年スウェーデンであったと思うがマルトーとその弟子の録音を集めた復刻盤が出たはずであるが、あいにく入手しそ…

Kurt Weill

先に「三文オペラ」の日本語バージョンを紹介したので、序でに手元にあるクルト・ヴァイルの僅少なコレクションから何枚かを挙げてみる。 一枚目は、先日紹介した記事の下方に示した初演者陣によるUltraphon録音(=Telefunken再発盤)より一年前の1929年にリ…

Pathé - art

Pathé-artは1927年にフランスパテ社がリリースしはじめた、いわば音盤の芸術品である。 ラベルデザインを当時の著名な装丁家 フランソワ・ルイ・シュミーが手掛けている。シュミーの仕事のなかでもジャン・ デュナンの拵える七宝焼きとのコラボによる本の装…