ニッポン・スヰングタイム

著作やCD制作、イベントの活動を告知します。戦前・戦中ジャズをメインとして、日本の洋楽史について綴ります。

重版出来!『SPレコード入門』

おかげさまをもって拙著『SPレコード入門 基礎知識から史料活用まで』(スタイルノート)が重版となりました。発売からわずか10日で重版のお知らせを頂いたので、「この本は売れるだろう」と見越していた著者もその勢いに驚いた次第です。

 

この重版によって『SPレコード入門』がはからずも一つのデータを浮き彫りにしました。従来、研究の場や取材などで「SPレコードのコレクター数、ユーザー数はいかほどいるのか」という問いかけを幾度も受けてきました。この本の売れ行きがその概数をはじき出してくれるのです。まあ中にはSPレコードは持っていないけれど興味があって手にした、という向きもあるでしょうが、本の反響をみた限りではSPレコードを持っている顧客が圧倒的に多い。これからは胸を張って「およそ◯千人います」と答えることができます。これは実は画期的なことなのです。

 

本書の執筆動機は何度か記したように「SPレコードを手にする現場で、いざどうしてよいか右も左も分からない」という声があったからです。本の反響からも、いかにレコードのマニュアルが求められているかを裏付ける感想が聞かれました。これは書いた者にとって心強い反響でした。

 

この本を思いのほか大型書店やレコード店、街の本屋さんが置いてくださっているのも嬉しいことです。贔屓目に述べますと、面陳で置いてくださる書店が多く見受けられるのは表紙デザインの魅力もあるのではないかと。中央に大きく据えたのは大阪住吉に本社のあったニットーレコードの大正期のスリーブ意匠です。レコード屋で働いていたころ、この意匠をレコードセールの広告に使ったりしていました。個人的に思い入れのあるデザインなので選びました。このキャッチーな意匠が書店の売上に貢献できたら幸いです。

6月に入ってからもスタイルノートさんがサンヤツ(書籍広告)をいくつも出してくださいます。SPレコードというこれまでニッチだった媒体の可能性を信じてくださったことに感謝。そして何よりも本書を手にとってくださった読者の皆さんに感謝申し上げます(もっと売れてほしいという願いを込めて)。

 

※6月4日(土) 17:00〜

毛利眞人SPレコード入門』出版・重版記念パーティー」を谷中さんさき坂カフェにて行ないます。本の出版を記念して、軽いお食事と飲み物を嗜みながら蓄音機でレコードを楽しもうというこじんまりした会です。

会費 : ¥2,000 (食事+ワンドリンク)

要予約。

さんさき坂カフェ

〒110-0001 東京都台東区谷中5丁目4−14

tel : 03-3822-0527

twitter : @sansakizaka