ニッポン・スヰングタイム

著作やCD制作、イベントの活動を告知します。戦前・戦中ジャズをメインとして、日本の洋楽史について綴ります。

☆新CDと新刊のお知らせです☆

2012年もCDの好評や新著の出版でめでたく明けることよと思いきや、1月10日深夜12時58分に愛猫のサスケが死去しました。15歳と3ヶ月でした。 1996年10月下旬の夜、路上に捨てられて親を呼んで鳴いているのを拾ってから15年。はじめの1年で尿路結石が生じて病院に担ぎ込み、長くは生きられまいと思っていました。それが逞しく育って一時は6キロの巨猫となり、肥満で死ぬのではないかと心配する始末。 いちばん初めの原稿、貴志康一の伝記を手書きで執筆している間はずっと膝の上か卓袱台の上で寝ていました。以降、3冊の単著をサスケに邪魔されながら書きました。今月25日発売の「沙漠に日が落ちて 二村定一伝」はその最期の書となりました。2011年の夏からこちら、CDと書籍で猛烈に忙しい仕事を終えたのを見届けるように逝きました。 15歳といえど夏まではピンピンして20歳まで生きるように思われたのですが、あの夏の暑さが災いしたのでしょうか。秋からみるみる痩せ始め、年の暮れから足腰に衰えが見られました。正月はまだ矍鑠としていたのですが、それは彼なりの病との闘いだったのです。腎不全に老衰が拍車をかけた、多機能不全でした。1.6キロにまで痩せていました。糖尿もあったようでお終いには右目は見えていなかったようです。 サスケは僕らが「よく頑張ったね」「もうがんばらなくていいよ」「15年ありがとう」「サスケ」などと呼ばわるなか、かすかに返事を返してくれて、さして苦しむこともなく眠るように息を引き取りました。いまは骨となって、生前大好きな眠り場所だった大型蓄音機の上に鎮座しています。 悲しい別れもありましたが、今年はさらに飛躍の年にしたいと思っています。 さっそくながら。 きたる1月18日、日本コロムビアより旧著「ニッポン・スウィングタイム」(講談社刊)の内容を基としたCDニッポン・モダンタイムス シリーズ~SWING TIME~がリリースされます。マドレーヌ藤田や二村定一、ミッヂ・ウィリアムスなどの初復刻を多数含む、スリリングな選曲となっております。また既復刻の曲目もあらたに復刻しなおして明瞭尖鋭な音質に仕上がっております。戦前ジャズの集大成をお聴きください! 1月20日(金)には盟友の保利透君との「ぐらもくらぶ」があります。 保利君の「レコード狂の詩」からの引用で恐縮ですが、以下の内容です。 「プチぐら★」vol.2〜シリーズCD・出版記念!「SP盤でたどる二村定一とその時代」の巻〜 いよいよ発売になった「ニッポン・モダンタイムス」(日本のスウィング・エラ1928−1942)シリーズCD。 今回はシリーズ企画・監修者の毛利眞人氏を迎え、講談社より今月発売になる著書「〜沙漠に日が落ちて〜 二村定一伝」とビクターCD「私の青空二村定一ジャズソングス」の発売を記念してSP盤で戦前のジャズをたどろう!と言うイベント! 無事シリーズが発売できた皆様への感謝篇として、二村定一をはじめ、各CD収録曲やアウトテイクなどをSP盤で再生。酔いしれながら聴きませう! 【トーク毛利眞人 (音楽ライター・「〜沙漠に日が落ちて〜 二村定一伝」「ニッポン・スウィングタイム」講談社 ほか) 保利透(戦前レコード文化研究家・ぐらもくらぶ主宰・「ニッポン・モダンタイムス」ほか) 他、(出演者募集中!) 1月20日(火) OPEN 19:00 START 19:30 CHARGE¥1.500(w/1drink) 会場:荻窪ベルベットサン 杉並区荻窪3-47-21サンライズビル1F 予約はサイト( http://www.velvetsun.jp/schedule.html#1_20 )より、または当日現地へ直接お越しくだされば予約ナシでも入れます。 その翌日、21日(土)には江戸川区立篠崎図書館にて、「SP盤コンサート&トーク 二村定一と戦前ジャズを聴く」がございます。25日に発売の新刊「沙漠に日が落ちて─二村定一伝」(講談社刊)を記念して、二村定一とその次代のジャズソング、ジャズを聴いていただこうという趣向です。 詳細はこちらをご覧ください。 25日にはこの新刊と連動したCD「私の青空~二村定一ジャズ・ソングス」ビクターエンタテインメントより発売されます。 家族の猫は世を去りましたが心機一転。新たな展開を求めて僕は今年もがんばります、皆様、今年もどうぞ宜しくお願いします!