ニッポン・スヰングタイム

著作やCD制作、イベントの活動を告知します。戦前・戦中ジャズをメインとして、日本の洋楽史について綴ります。

東京での盛会お礼と1月のイベント

年の瀬も差し迫って参りました。師走の多忙を突いてご覧くださり、ありがとうございます。 11月25日の拙著発売に絡めて東京で行なったイベントは、お蔭さまで盛会を迎え、更なる東京・大阪での発表活動へとつなげることができました。 イベントにいらっしゃった方々へ、この場でひとからげにしてしまって恐縮ですが厚く御礼申し上げます。 この成功はひとえに「ぐらもくらぶ」主宰者の盟友の保利透さん、「不忍ブックストリート」「一箱古本市」の南陀楼綾繁さん、お二人の主宰者の奔走の賜物です。一滴の漏れもない完璧な舞台回しに乗っかって、実に楽しく、やや暴走気味といってよいほど快調に会を進めることができました。 「ぐらもくらぶ」「旧安田邸」それぞれのイベントの客層のちがいも興味深く、感銘を受けました。「ぐらもくらぶ」へはオーディオと戦前ジャズをこよなく愛する顔ぶれが並び、熱心に聴いていってくださいました。その一種学究的な突き詰めたジャズ鑑賞への姿勢、かといって固すぎず終始なごやかな雰囲気は、瀬川昌久先生という斯界の大先生の手放しのご協力がなければ醸しだされなかったものです。先生の存在なければ、今回の盛会はなかったと言っても過言ではないでしょう。 他方、「旧安田邸」の方は蓄音機にはじめて触れる人々、戦前のジャズソングに興味を持った人々で溢れかえりました。こちらは純粋に二村定一のジャズソングや平井英子のコミックソングにカルチャーショックを喚起され、舌鼓をうつ姿が見られました。正直、東京であれほど鋭敏で素直な反応が返ってくるとは思っていませんでした。 保利さんとは10年あまりのお付き合いで、しかし人付き合いの悪い私はまあ彼にずいぶん面倒をかけたりなどして慙愧の念に堪えないのですが、今度のイベントを一人で切り盛りする姿をみて掛け値なしで驚嘆しました。身内褒めに堕するのは本意ではありませんが、彼に心から感謝し、彼のプロデュースの才、SP盤復刻の才に微力ながら報いてゆくことができればと考えています。 来年も瀬川先生&保利さんの「ぐらもくらぶ」、南陀楼綾繁さんのリードで東京でのライブが行われるはずで、1月、2月の予定が詰まりつつあります。 またこの場やその他の告知手段でお知らせしてまいります。 で、早速なのですが、大阪でも出版記念イベントをさせて頂く栄に恵まれました。 私がしばしば訪れる憩いの場に、阿倍野区昭和町の喫茶店「ガロート珈琲」があります。 ブルースと世界各地のルーツミュージックをこよなく愛するpeiさんとは不思議に(いや、むしろ宿命的に必然のことかもしれませんが)馬が合い、秘蔵のディスクを聴かせたり聴かせられたりして半日を過ごすのが、ひと月かふた月に一度の楽しみとなっています。ことにこの半年は怒濤の勢いで日々が過ぎ去り、東京のイベントを終えて帰阪してすぐ「ガロート」に駆けつけて、やっとほっと一息ついたほどです。 この瀟洒で個性的な佇まいのガロートとの邂逅にも、ゆうに一篇の物語に編めて且つ単行本にでもなったら数万部は即日ではけようという奇縁が蠢いているのですが、それは他日に措きまして肝心のイベントです。 "Garoto Coffee #5" ニッポン・スウィングタイム刊行記念 「毛利眞人SP盤ライブ」戦前日本のジャズマン達 1月9日(日曜日) P.M.3:00〜 チャージ 1500円(ドリンク付)、要予約 「ガロート珈琲」  大阪市阿倍野区阪南町2-21-26 アクセス&近況はpeiさんの奥様のブログ 「ガロート珈琲 by okami」でチェックを!